三菱商事では、企業理念である「三綱領」に基づき、創立以来、グローバルベースで公明正大な事業活動を推進することを通じて、社会の持続可能な発展へ貢献するとの考え方を脈々と受け継いできました。
地球環境や社会が抱える課題の解決は喫緊のものとなっており、気候変動対応を筆頭に人権や生物多様性などの社会課題解決に対する企業の取り組みへの社会の期待は年々高まっています。
2021年10月に当社は資源・エネルギーを始めとするさまざまな事業に携わってきた当事者として、安定供給責任を全うしつつ、カーボンニュートラル社会実現に向けて脱炭素との両立を目指すために「カーボンニュートラル社会へのロードマップ」を策定しました。GHG排出量の2030年度半減(2020年度比)、2050年ネットゼロを宣言するとともに、「Energy Transformation(EX)・Digital Transformation (DX) の一体推進による未来創造」 を 全社共通の事業推進テーマとして打ち出しました。
さらに、2022年5月に発表した「中期経営戦略2024」では、当社グループの総合力強化による社会課題の解決を通じて、継続的に生み出される共創価値を「MC Shared Value (MCSV)」と定義し、その創出を目標に掲げました。また、当社が事業活動を通じて解決していく重要な社会課題を8つの「マテリアリティ」として再定義しました。EXとDXの一体推進などの成長戦略を推し進めながら、「脱炭素社会への貢献」含むマテリアリティで掲げる社会課題に取り組むことでMCSVの継続的な創出をしていきたいと考えています。
最後に、時代のニーズに合わせ、事業を通じ社会と共に成長を遂げてきた当社にとって、多様なステークホルダーとの協業・共生は必要不可欠です。この観点から、当社は2023年4月にChief Stakeholder Engagement Officer(CSEO)を設置し、私が就任することとなりました。
多様化するステークホルダーの皆さまとの双方向のエンゲージメントを重ねることで、第三者視点を成長戦略に取り込み、MCSVの創出を通じた持続的な成長を目指して参ります。
執行役員
コーポレート担当役員(CSEO)
小林 健司